


先日、Bauhausで行われているIshimoto Yasuhiroさんの桂離宮の写真展を見てきました。
『Die Kaiserliche Villa Katsura Fotografien von Ishimoto Yasuhiro』(http://www.bauhaus.de/aktuelles/ausstellungen.html#c2766)Bauhaus-Archiv / Museum für Gestaltung
Klingelhöferstraße 14
D - 10785 Berlin
以前、記事に登場した大学教授が桂離宮の大ファンで、しきりと建物の芸術性の高さと完成度を褒めていたの
ですが、私の頭の中に残っているイメージは昔々の修学旅行で立ち寄った場所であるということと大きな庭
ぐらい。今回の写真展を見てなんとも恥ずかしくなりました。
「こんなに美しい建築物が他にあるだろうか!?」
という衝撃とどれだけ美しい国に自分が生まれたのか思い知り、気に入った写真の前に何度も足を運んで
涙がこみ上げてくるような感慨にふけったのでした。
展示されているのはすべて1954年に撮られたモノクロ写真。それだけに写真の質の高さとこれ以上ない
と思えるアングルに圧倒されるのです。柱の一つ一つの材質感と卓越した技術で作られたと見て取れる
襖や床の間の空間、絵を描いたような木目の美しい木戸や廊下、自然との調和を計算し尽した石畳の
敷き詰められ方、何一つとして不足のない完璧な美しさがそこに存在します。ドイツの高名な建築家
Bruno TautやBauhausの創設者であるWalter Gropiusまでも虜にしてしまった日本の建築物が
桂離宮なのです。
日本を離れ外国から母国を見る時、日本にいた時とはまったく違った視点で物事を捉えることができます。
北斎展でも感じましたが、今になって気がつく日本の伝統的なものの美しさと重要性。フォトグラファーの
Ishimoto氏はアメリカ生まれの日本人ということですが、日本以外の場所で生まれ育った日本人として
桂離宮を目にした時、自分の中の日本への深いつながりと今まで見たものとはまったく異なった華美と
いう言葉では表せないシンプルさと静けさの美に心を打たれたのかもしれません。
久しぶりに「必見!」と思える展覧会にめぐり合ったのでした。
さて、ベルリンのBauhausは世界で最もBauhausコレクションが充実している美術館で、建物自体はとても
小さいものの常設展示と特別展示がいくつか平行して行われています。常設展示には無料の各国語音声
ガイドがあり、日本語も用意されています(翻訳的にはちょっと堅苦しくて、いかにも文章をそのまま直訳
してしまったと思われる表現がありますが)。音声ガイドの機械を借りるためにパスポートなどの身分証明書を
預けるか20ユーロのデポジットがかかります。常設展示だけでもBauhausの歴史と現代建築とデザインに
おけるその存在性の重要度を知るには十分といえる内容です。日曜日14時からのガイドツアー他、Bauhausに
関係するテーマの講演やDessauまでの日帰りバスツアーなど、イベントも用意されています。
ベルリンに来たばかりの頃に一度訪れた美術館ですが、この町に何年も住んでいろいろなことがわかるように
なった今、再び見るBauhausの建築の歴史。より身近に感じられ、以前手放してしまったBauhaus Lampeを
惜しむ気持ちでいっぱいになったのでした。

Wilhelm Wagenfeld作
現在売られているこれらのランプは400ユーロぐらいします。 本来は機能的でシンプルな素材でコストを抑えた
商品として作られたんですが...今じゃ高いしドイツ仕様でうす暗い
http://www.amazon.co.jp/Katsura-Picturing-Modernism-Architecture-Photographs/dp/0300163339/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1328460626&sr=8-2

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